人生100年時代を どう生きるか
ライフサイクルの大きな変化
数年前ベストセラーになった「ライフシフト」という本の中で、医療の進歩
によって人の平均寿命は伸び、多くの人が100歳まで生きる「人生100年時
代」の到来が予言されています。
「今20歳の人は100歳以上、40歳以上の人は95歳以上、60歳の人は90歳以上
生きる確率が半分以上ある」
ですからこれは遠い未来の話ではなく、これをお読みのどなたにももうすぐ
訪れる現実です。
そしてもしそうなれば、ライフサイクルがガラッと変わります。
すなわちこれまでは、20歳前後まで学生として学び、そこからは社会人とし
て働き、60代で定年を迎え、余生を年金でのんびり暮らす、という流れ
『教育を受ける』→『仕事をする』→『引退して余生を過ごす』
が一般的でしたが、この画一的なモデルは人生100年時代には通用しなくな
るということ。
定年後の35年という時間は、のんびり何もせず暮らすにはあまりにも長いで
すし、何よりその長きに渡ってどうやって生活費を捻出するか、ということ
を考えなくてはなりません（年金の行く末は暗く、そこまで頼ることはでき
ないでしょう）。
「老後2000万円問題」どころの話ではなく、仮に毎月10万円で慎ましく暮ら
せたとしても、35年なら4200万円は必要になります。実際はもっとでしょ
う。
人生100年時代を勝ち抜く方法
そういう時代になった時、考えられる現実的な解決策は、「より長く働くこ
とで、老後を短くする」ことです。すなわち70、そして80まで働くことが一
般的になるということ。
そして労働年数が長くなることによって、人生のマルチステージ化が予測さ
れています。
すなわち、これまでのように、一つのキャリアで職業人生をまっとうする、
のではなく、子育てや介護など、人生のステージの変化に合わせていくつか
のキャリアパスを経るようになる。
そして次のキャリアのために、その時点での自分に足りていないスキル・知
識があれば、そこでもう一度「学ぶ」時期を持つことになります。
つまり各人の人生の状況に合わせて、「学び」と「労働」のステージが繰り
返し訪れるようになるということ。
時代の変化のスピードはどんどん早くなっていき、その中で必要とされる価
値もそれに伴って変化していく。そこで生き残るためには、刻々と変わる時
代の要請に合わせて、自分をアップデートし続けることが求められるでしょ
う。
そうやって変化できない、時代に対応できないガラパゴス人材は、AIの台頭
などの時代の波によって、いつか淘汰されてしまいます。
自分の「レアカード」化
そういう時代になっても社会から必要とされる人材となる方法として、ご自
身も40代後半にリクルートから教育界に転身し、初の民間校長となった経験
を持つ藤原和博さんは、「自分をレアカード（希少価値のある人材）化」さ
せることを推奨しています。
だいたい１万時間くらいかければ、どんな仕事をやっても、100人に一人の営
業マンや100人に一人の美容師、100人に一人のタクシードライバーになれま
す。
１万時間かけて100人に一人になることを3回繰り返せば、100分の1×100分の
1×100分の1だと、100万人に一人になれますよね。
これが、オリンピックのメダリスト級を意味します。オリンピックのメダリ
ストって、だいたい100万人に一人の確率なんです。ノーベル賞がだいたい
1,000万人に一人ですから。
一つのキャリア・専門だけで勝負するのは厳しい。そこには沢山のライバル
との熾烈な争いが待っていますし、そうなったら価格競争に巻き込まれて自
分の価値を安く買い叩かれるかも知れません。
でももし専門分野が２つあれば、それを組み合わせることでレアな存在にな
れますよね。専門分野が１つの時は100人に1人レベルの人材だったのが、２
つになればその掛け合わせで１万人に1人レベルの人材になれると。
実際に今の段階でも、例えばエンジニアなら英語ができるかどうかによっ
て、収入に大きな差ができています。
あるいは日本にいれば下っ端の寿司職人だって、英語があれば、海外の有名
和食レストランで日本とは比較にならない給料で雇ってもらえる可能性があ
ります。
彼らは「エンジニア × 英語」、「寿司 × 英語」という２つのスキルがあるこ
とで、レアカードになっているからです。
そして専門領域がもし３つあれば、100万人に１人レベルの希少価値のある
人材に。
そうなれば他者との競争とは無縁で、あなたは名指しで仕事を頼まれるよう
になるでしょう。
誰もが出来る仕事は、いつか誰かに取って代わられます。それはもっと時給
の安い別の人かも知れませんし、はたまた AI かも知れません。
ですから、他の人にとって代わられない、自分しか出来ないことをやるべき
で、そのためにも自分自身を「レアカード」化させる必要があると。
そしてそうして専門分野を増やすためには、「自分で学ぶ力」が欠かせませ
ん。
自分で学ぶ力
ともあれ、これからは時代に応じて自分を変化させ続けられる人が生き残る
わけです。それはすなわち「学び続けられる」人と言い換えてもいい。
そう、今までの日本は「勉強は学生時代で終わり」で良かったんです。でも
これからはそうじゃなくなる。誰もが人生の途中でまたしっかり学ばなくて
はならなくなる時期を持つと。人によっては何度も。
その時に「自分で学ぶ力」があるかどうか。これがある人とない人とでは、
大きな違いが出来るでしょう。
ところが平成28年の総務省による社会生活基本調査によると、日本人就業者
の学習・自己啓発のための時間はなんと平均で１日に６分なんだそうです。
日本は大人が勉強しない国なんです。
一日一時間はやっている人もいるでしょう、その中で平均するとわずか６分
になってしまう、ということは圧倒的多数の人はまったく勉強をしていない
ということ。
もしそうやって「学ぶ力」が今よりももっと必要になった時に「一日平均６
分」ぐらいの、貧弱な勉強の基礎体力しかなければ、とても生き残れないで
しょう。
学ぶ力とは、すなわち人生を自分で切り拓く力です。
そして人生の新しいステージに進む際に、英語があれば、選択肢は大きく広
がるでしょう。海外で暮らす、ということも視野に入るかも知れませんし、
起業して海外との取り引きをする、という形かも知れません。
もう一つ、「勝てる場所で勝負する」というのも、大切な生き残り戦略と言
えます。
先ほど寿司職人の例を出しましたが、日本で寿司の世界で勝負するのは大変
です。才能も経験も豊富な沢山のライバルの中で勝ち抜かなくてはなりませ
ん。
でも戦う場所を変えて、海外に行けば、同じスキルがもっと貴重になり、
もっと価値を持つということもあります。あるいはそもそも寿司職人がいな
い場所にいけば、誰でも一人勝ちできますよね。
勉強の基礎体力
英語はそれを可能にします。ただしその際に必要となる英語は、本当に「使
える」レベルである必要があります。
そしてその時になって「英語が必要だ」と思っても、ご承知のようにすぐに
手に入るものではありません。なんせ数千時間レベルのスキルですから。だ
からこそ、今からその時に備えて使えるようになるべく、トレーニングをし
ておく。
さらに「普段コツコツ（毎日２時間以上）時々鬼集中（３ヶ月で500時間レ
ベル）」という取り組みを通して「スキル界のボスキャラ」である英語を習
得できれば、
そこで培った「勉強の基礎体力」は、次に何か他のスキルを身につける上で
必ず役立ちます。役立つどころか、もう無敵です。
英語という難敵を攻略できたら、そしてその攻略を通して「自分で学ぶ力」
を身に着けたら、他のスキルの習得なんて屁でもありません。
これからの時代を生きる上で最も大切な、人生を自分で切り拓くための「学
ぶ力」と、本当に使えるレベルの「英語力」、この２つを同時に手に入れる
ための本気の取り組み
一緒にやってみませんか？