英語を習得したい、でも今からではもう遅すぎると思っていませんか?今の歳からでは無理だろうと。

確かにSNSで英語について発信している方の多くは20代で、その華々しい活躍を見ると、すごいなぁと思う一方で

あれぐらいの年齢で英語を習得できなかった自分ではもう遅すぎるだろう、という諦めの気持ちも湧いてくる。

その気持ち、本当によくわかります。

でも諦めるのはまだ早いです。その前にこれを読んでください。

はじめまして。中島と申します。

中島正博 元塾の国語の教師。33歳の時にゼロから英語をやり直して3ヶ月の独学でTOEIC920点(のちに990に)3年で英検一級に合格。カナダにてTEFL(英語指導法)を学ぶ。大人のやり直し英語サポートのスペシャリスト。

実は僕自身もそう思っていました。もうダメじゃないかと。英語の習得には時間がかかる、というのは常識として頭ではわかっていましたから。

完全に英語を諦めていた過去

学生時代はずっと英語が使えるようになりたくて、浪人してまで勉強しましたが、たくさんの日本人がそうであるように、その末に英語を聞き取ることも・話すこともできるようにはなりませんでした。

英会話教室に通ったり、高額な教材を買って自分でも勉強しましたがダメで、それで、「自分には英語を習得するためのセンスがないんだろう」と結論づけ、以来ずーっと英語にコンプレックスを持ち、できるだけ避けて暮らしていました。

でも、33歳の時に、10年以上のブランクの末に、もう一度英語をやり直すことを決めます。

で、3ヶ月必死に取り組んだ結果、TOEICで920点を取ることができました(20代で受けさせられた時は460点)。

しかもリスニングは495点中なんと485点取れていました。自分が学生だった頃はまだセンター試験にリスニングが含まれていなかったため、それまで(3ヶ月前まで)の英語のリスニング力はゼロだったのにです。

なぜそんなことが可能になったのか。

それは、やり直しのその最初に、「映画」を教材に使ってトレーニングを積んだためです。

たった一人で進めたために、「ド素人がいきなり映画なんて無謀すぎる」と止める人もいませんでした。独学だったことが幸いしたわけです。

最初に最高難度の映画で鍛えたことで、あのTOEICのリスニング問題を聞いた時も、そこまで速いと思いませんでした。むしろしっかり捉えられると感じました。

それはまるでずっと高速道路を走っていて、一般道に降りた時のような感覚(わかりますよね?)。

で、知らないうちにリスニング力が大幅に上がっていたと。

英語のド素人がいきなり映画を

でも「英語の聞き取りの土台」がない人が、同様に映画やドラマを使って勉強しようとしても、普通は「ただ楽しんで」終わりです。まぁ楽しいだけいいですが、英語力の向上には1ミリも役立ちません。

たとえば映画の評論家は、年間何百本の洋画を観る、という生活を何十年と続けますが、それによって自動的に英語が習得できることはありません。

また、うちの母はもう15年以上、毎日最低でも3本以上(多い時は10本とか)の韓流ドラマを見る、というハードな(?)生活を続けていますが、韓国語は一切分かりません。

なぜか。 

普段映画・ドラマを見る場合、普通は日本語字幕で見ますよね。

これはすなわち「日本語」で「文字を読んで」内容を理解しているということ。字幕という文字情報に頼り切っているわけです。

「字幕なしで楽しむ」ためには、「英語」の「音」を理解のための材料として使う必要がありますが、上のケースでの理解のプロセスに、英語は一切関与していない、ということになります。

で、肝心の「英語」の「音」はというと、例えば声のトーンで感情を読み取る、ぐらいのことはするでしょうが、大部分はほぼ完全に「雑音」として聞き流してしまっているはず。

だからこの経験をいくら積んだところで、英語が聞き取れるようになるはずがない、当たり前ですよね。

ではどうしたら、映画を使ってリスニング力を高めることが可能になるのでしょうか。

「音」で「理解」すること

まずは当たり前ですが、「音」をないがしろにせずに、むしろそこに集中すること。 だってリスニングの際は、理解するための材料は音なのですから。

さらにただ音に集中するだけでは足りません。それが表す内容を「理解」する必要があります。

で、そうして「理解」するためには、その音が「どんな単語からなっているか」がわからなくてはなりませんよね。

もしどんな単語が使われているかがわからなければ、それはまるでページを真っ黒く塗りつぶされた本を読もうとするようなもので、「意味の理解」どころではあ りません。

つまり英語のリスニングとは

音に集中して情報をキャッチ
    ↓
それがどんな単語からなっているかを把握
    ↓
     理解

という順番をたどるのだということ。

ただしご承知のように、これは簡単にはいきません。

例えばこのセリフを聞いて、それがどんな単語からなっているかわかるでしょうか。 下のリンクをクリックして書き取ってみてください → およそ3秒の英語が流れます

答えは下に。ご自身で答えを出してからご確認ください。

すべての単語が書き取れたでしょうか?

答えは

I don’t know dad. I mean, It looks like a bunch of little kids live here. 「わからないよ、パパ。なんというか、幼い子どもの集団がここに住んでいるみたいだ」

一つ bunch という見慣れない単語はあるものの(束:a bunch of 〜で「束になった〜、〜の一団」という意味 )、

こうして文字であれば、意味を取る(理解する)のも難しくはないでしょう。

特に最初は I don’t know, dad.  です。これがわからない人はいない、というぐらい文字なら楽勝もいいところ。

でも音だと、そう簡単にはいかない。

リスニングの難しさ

特に映画・ドラマの音声は、英語のニュースやTEDのスピーチなどとは段違いの難しさです(上の音声もドラマの一節です)。

英語がちゃんと聞き取れる人というのは、これぐらいのものを聞いて、使われている単語がきちんと把握できる(しかも一発で)、だから理解できるのです。

音で聞いて、使われている単語がわからなかった、のであれば理解のしようがありません。それはすなわち聞き取れないということ。

もう一度リスニングのプロセスを確認すると

音に集中して情報をキャッチ
    ↓
それがどんな単語からなっているかを把握
    ↓
     理解

ですからね。単語が把握できなければ、理解は「絶対に」出来ないのです。

学生時代、文字を中心に英語を学んできた多くの日本人にとっては、この「音を聞いてそれがどんな単語からなっているか把握する」という最初の壁が高すぎるために、

肝心の「理解」の段階まで行きつかないのです。

もしここを突破できれば、つまり音に含まれている単語がちゃんとわかるようになれば、後はリーディングとほぼ同じ状況になります。

もちろん「単語が出てきた順に、戻らずに意味を取っていく」「相手の話すスピードで理解する」など条件は加わりますが。

ですから、英語のリスニング力を高めたい思うなら、この最初の「音を聞いてそれがどんな単語からなっているか」という段階をどうやったら超えられるか、ということを真剣に考えなくてはなりません。

このように、

映画を使って英語力を高めようと、ただ闇雲にたくさん映画やドラマを観れば勝手にリスニングの力が上がっていくということはなくて、

こうして「リスニング」の仕組みを分析して、自分が問題を抱えているのはどの段階なのか、ということをまずは明らかにして、

ではその段階をスムーズにこなせるようになるにはどうすればいいか、と考えて取り組むことで、初めてそこに近づくことが可能になる、ということです。

もちろん、英語の勉強を再開した時にここまでにお伝えしたことを知っていたわけではありません。自分が選んだ方法が、たまたま英語が聞き取れるようになるところに直結していたのです。

では英語のド素人が、どうやって映画を使って、3ヶ月という短期間でリスニング力を大幅に向上させて、TOEICで900点を超えるまでに到れたのか。

そのやり方について「TOEIC920点までの道のり」の中で詳しくお伝えします。

その内容は…

・人生を変えることになった聞き取りのトレーニング
・具体的なトレーニングのやり方と上達のヒント
・ぶつかった大きな「音の壁」とその乗り越え方
・日本人が英語の聞き取りに苦労する理由
・2月、3月の詳しいトレーニングメニュー
・短期間でリスニング力を高めるのに必要なこと
・TOEIC攻略のために効果が高かったトレーニング
・英語を聞いて「理解」する力の高め方
・語彙などの知識の効率的な強化法
・初心者が英語を「楽しむ」ための方法
・具体的なTOEIC対策のやり方
・TOEICへの挑戦がもたらすもの

などなど、英語が「使える」ようになるために役に立つことばかりです。これを知ってから勉強を進めることで、「使える」までの道のりは大きく短縮できるはず。

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